志摩半島で、うまいものといったらアワビが真っ先に浮かびますが、「カツオ節」も、志摩半の特産物である事を忘れてはなりません。地図作成の中で、志摩半島は、豊かな海に囲まれているだけではなく、豊かな緑の木々にも囲まれています。その豊かな森林が、カツオ節作りには欠かせない材料となるのです。

海から揚がったカツオを、燻すための薪の原料となる木材が、漁場の近場で調達できるのですから、カツオ節作りが盛んになる理由が分かります。また、薪の中でも高級木材と言われている「ウメバカシ」が、志摩半島には、多く分布されているようで、新鮮なカツオと、高級木材によって、品質の高いカツオ節作りが、長年に渡り伝承されているようです。志摩半島の地形が生んだ、絶景とならんで絶品グルメは、いつの時代も人々を喜ばせています。

志摩半島も含まれる、紀伊半島の地は、カツオ節の発祥の地とも言われていて、そのカツオ節は、近隣の伊勢神宮へ献上されていたようです。志摩近辺で造られるカツオ節は、「波切節」とも呼ばれ、その美味しさは別格扱いをうけていたともされます。地図作成を試みてみると、志摩半島は、豊かな自然と高度な文化が融合して地でもあったように感じます。

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