伊勢志摩といったら、女性の喜ぶ物として「真珠」の名があがるはずです。絶景があって、絶品グルメがあって、美しき財宝まである伊勢志摩の懐は深いものですね。浅く、キレイな波の少ない海を選ぶ、真珠を生み出す貝をなんと呼ぶかご存知ですか?

「アコヤガイ」です。浅く、キレイで、波が少ないという条件は、英虞湾にピッタリなんだそうです。「地図作成」の中では、海の状況までは、分かりませんでしたが、英虞湾には、複数の小さな島が確認できますが、その島々の中で真珠の養殖が行われていたそうです。皇族の方々や、各国の要人たちを迎えるにもふさわしい、みごとな真珠づくりが行われているそうです。

戦後、この辺りの高品質な真珠脚光を浴び、世界に流通する真珠のほとんどが、一時期、この伊勢志摩で造られるまでになったそうです。天然の真珠は、幻の宝石とも言われるような貴重な財宝なのですが、その養殖を1893年、世界で初めて成功させたのが鳥羽の地であったようです。世界中の人々が憧れる英虞湾の真珠は、やはりその地形が生み出す自然の恵みによるものだそうで、地形による海水温の変動が、その所以であるのだそうです。

「地図作成」の中でも、伊勢志摩の地が、独特な地形である事は、理解できますが、その風土の恩恵をみつける人々の知恵もすごい感性の導きであると思われます。真珠の養殖は、外科の手術さながらのメスと特殊な器具を使い、真珠の核となるものを挿入するのですが、その作業を一度、実際に目にした時は、一体、何が行われているのか分からないほど複雑な作業が行われていました。

お酒の席などで人気のある、貝の「ひも」などとして知られる、「外套膜」が、真珠を輝かせる成分を分泌させ、核の周囲に真珠層を作り上げるのです。外科手術のような核の挿入作業が行われたアコヤガイは、海に戻され、英虞湾に吹く風により、さざ波の揺り籠の中で、真珠の赤ちゃんを育てていきます。まさに、真珠の母なる海ですね。

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